快慶の仏像彫刻は美しく、仏師”快慶”の存在は兄弟子”運慶”と共に輝き続ける!

日本は仏教の影響を大きく受けた国。
だから、あなたも僕も
小さい頃から”仏像”には少しは
馴染みがあるのではないでしょうか?
僕が、絶対に紹介したい
美意識の達人の一人がいます。
日本の仏像彫刻界の重要人物
仏師 ”快慶(かいけい)”さんです。
仏師(ぶっし)とは
仏像:仏画の制作に従事する人のこと。
こんにちは
日本美意識本舗のオーナー・筆者
絵師・イラストレーターのアオキシロウです。
今回は、ぜひ
あなたの美意識に
仏師 ”快慶(かいけい)”さんの美意識を
クロスオーバーさせて
共鳴させてみてください。
きっと、新しい発見と感動があるはずです。
もくじ:この記事の内容
快慶(かいけい)とは?
快慶 早わかりプロフィール
快慶(かいけい)
生没年は不詳ですが
平安末~鎌倉時代初期に活躍した
鎌倉時代はもとより
日本彫刻界を代表する仏師(ぶっし)です。
※仏師(ぶっし)とは、仏像:仏画を
つくる仕事に従事する人のことを指します。
快慶の代表作:国宝
僧形八幡神坐像[そうぎょうはちまんしんざぞう]
東大寺僧形八幡神坐像(そうぎょうはちまんしんざぞう)は
運慶快慶で知られる仏師・快慶によって造像された仏像です。
快慶の無位時代の仏像の代表作で国宝に指定されています。

快慶「僧形八幡神坐像」/出典:国宝 奈良・東大寺蔵:wikipediaMuseumBVB,Rotterdam,Netherlands
快慶 日本人を魅了し続ける仏のカタチと
美意識の響きが生きています。
快慶(かいけい)は、天才仏師:運慶(うんけい)と並び称される
仏像の鎌倉彫刻様式の完成に重要な役割を果たした
日本が世界に誇る彫刻芸術家の一人です。
快慶代表作:弥勒菩薩立像「みろくぼさつりゅうぞう」
像内の中にあった納入品により
快慶が造立した弥勒菩薩立像であることが判明され
今日知られる快慶作品のうち最も制作年代が早いと言われ
その、みずみずしいボリューミーな作風から
作者:快慶の若さが溢れでていると評されています。
/出典:奈良国立博物館

弥勒菩薩立像「みろくぼさつりゅうぞう」/出典:アメリカ・ボストン美術館
仏師:快慶と仏像制作工房:慶派とは?
仏教と深い関わりのある日本において
仏像・仏具を作る仏師の職人工房が
いくつかあって
あの天才仏師:運慶(うんけい)の
お父さんである康慶(こうけい)が指揮をとる
慶派(けいは)と呼ばれる仏師工房に
快慶は弟子入りたんですね。
つまり
快慶は、運慶のお父さんである
康慶(こうけい)の弟子になったんです。
当然、慶派を牽引する仏師だった
康慶(こうけい)を父に持つ運慶も
慶派を代表する仏師でしたから
快慶は、運慶という素晴らしい兄弟子を持つ環境に
身を置いたことになるんです。
国宝 快慶 作:本尊阿弥陀(あみだ)三尊像が光輝く!

快慶作 阿弥陀三尊像 兵庫県・小野市:浄土寺/出典:wikipedia
仏師(ぶっし)=仏を彫る職人工房の流派には
大きく3つの流派があったんです。
ときは平安末期。
仏師の租と言われる「定朝(じょうちょう)」の流れから
貴族からの発注を受けて京都で活躍してい
「円派(えんぱ)」と「院派(いんは)」が
台頭していました。
そして、奈良で活躍していた「慶派」と
大きく仏師の派が3本に分かれていきました。
最初「慶派」はあまり振るわなかったのですが
やがて、武士の時代である鎌倉時代に突入すると
仏師、及び工房への発注者が
貴族から武家へと移行し
ダイナミックで写実的な売りの作風の「慶派」が
武士たちに好まれ始める時代になり
鎌倉時代は慶派が台頭していったんです
あの仁王様、東大寺:南大門の金剛力士像
阿形(あぎょう)像は
運慶と快慶の共作:コラボ作品だった!

東大寺金剛力士像(阿形像)国宝/出典:blog.goo.ne.jp/
快慶と運慶の傑作!仁王さんで親しまれる
東大寺:南大門 金剛力士像の阿形像と吽形像
快慶と言えば運慶。運慶と言えば快慶。
そして、あの仁王さまの名で知られている
奈良 東大寺:南大門(なんだいもん)の
金剛力士像(こんごうりきしぞう)は
有名ですよね。
金剛力士は、仏教の守護神で
口を開いている阿形(あぎょう)像と
口を結んだ吽形(うんぎょう)像の
2体を一対として安置されています。
上半身が裸で、筋骨隆々とし力強さに満ち溢れ
阿形(あぎょう)像は怒りの表情を顕わにし
吽形(うんぎょう)像は怒りを内に秘めた表情を
表現していると言われています。
こうした造形は、東大寺をお守りする役目で
寺院内に仏敵が入り込むことを防いでいる守護神
としての性格を表現していると言われています。

東大寺金剛力士像:口を閉じた「吽行(うんぎょう)像」)国宝/出典:東大寺-御朱印.jinja-tera-gosyuin-meguri.com
詳しくは
阿形像(あぎょう=口を開いた像)は
大仏師:運慶さんと快慶さんが
小仏師13人を率いて造立したもの。
吽形像(うんぎょう=口を閉じた像)は
大仏師:定覚(じょうかく)および湛慶(たんけい)が
小仏師12人を率いて造立したものであることも
判明しています。
ちなみに、仏師:湛慶は運慶の子供であり
運慶・快慶と並ぶ大仏師に成長するんです。
つまり
奈良 東大寺:南大門(なんだいもん)の金剛力士像は
率いる慶派(けいは)の棟梁である康慶(こうけい)が
率いる慶派の仏師一門=集団が
絶妙なチームワークと分業で創造した芸術作品なんですね。
快慶(かいけい)と運慶(うんけい)の関係は?
快慶と運慶は兄弟なの???

快慶 地蔵菩薩立像 東大寺/出典:wikipedia
実は、慶派一門の棟梁=リーダーであった
康慶(こうけい)の実の息子に
あの有名な仏師:運慶(うんけい)がいました。
そして、康慶(こうけい)率いる慶派という
工房に弟子入りしたのが快慶なんです。
だから、運慶と快慶は実の兄弟に
間違われますが、兄弟ではありません。
快慶は 、運慶とは血縁ではなく
運慶さんを兄弟子と仰ぎ
兄弟弟子として、運慶(うんけい)を助け
慶派一門の繁栄に大きな役割を果した
仏師としての重要人物だったんです。
まとめると、つまり
仏師:快慶と運慶の関係は
運慶の父である康慶(こうけい)を師と仰ぐ
兄弟弟子の関係にあった慶派の天才仏師と
言えます。

安倍文殊院(あべもんじゅいん)の文殊五尊像(もんじゅごほんぞう):奈良県桜井市/国宝/出典:www.abemonjuin.or.jp/
仏師:快慶(かいけい)の代表作は・・・
・ボストン美術館蔵の弥勒菩薩(みろくぼさつ)像
・浄土寺の本尊阿弥陀(あみだ)三尊像:兵庫県小野市
・東大寺の僧形八幡(そうぎょうはちまん)神像:奈良
・安倍文殊院(あべもんじゅいん)の
文殊五尊像(もんじゅごほんぞう):奈良県桜井市
・東大寺南大門の金剛力士(こんごうりきし)像は慶らとの共同制作:奈良
・重源上人のためにつくった東大寺
俊乗堂の阿弥陀如来(にょらい)像
他、多数の阿弥陀如来立像があります。

俊乗堂に安置されている「阿弥陀如来立像」重源上人の意向で作られたとされる像で「釘打の弥陀(くぎうちのみだ)」という通称もあります/出典:東大寺-御朱印.jinja-tera-gosyuin-meguri.com
快慶と運慶(うんけい)の作風・
作品の特徴の違いを教えて・・・
快慶の代表作:釈迦如来立像[しゃかにょらいりゅうぞう]

釈迦如来立像:奈良国立博物館/出典:アメリカ・キンベル美術館
快慶(かいけい)さんの作品の特徴は
理知的、写実的、絵画的
端正で繊細で流麗で優美で穏やかで
大衆性のあり、親しみやすさをもったその作風は、
「安阿弥様」(あんなみよう)と呼ばれ
後世の仏像彫刻に多大な影響をあたえました。
それに対して
兄弟子の運慶(うんけい)の作品は
力強く剛健な美意識・作風なんです。
快慶「四天王立像のうちの広目天」格好いい!
アニメや漫画の原点となるキャラクター!

快慶「四天王立像のうちの広目天」/出典:重要文化財 和歌山・金剛峯寺蔵
見てください!
・・・この流れるしなやかな彫刻像の造形の美しさを!
高貴な上に、慈悲深き気品に溢れ
しかも、観る人の本心までも
見抜き射抜く鋭い洞察力が満ちる彫刻の美意識です。
流麗で理知的で端正で優美で親しみ味わい深さが
快慶さんの真骨頂!
ココが快慶さんのスゴいところ。
果てしない魅力だと感じてしまうのです。
僕もこの広目天さんを目前にしたとき
息を飲み込んでしまって、声が出ませんでした(汗)
そして、この柔軟なリラックッスした姿勢を
真似ていた自分がいました(汗)
快慶のココがスゴい! 快慶の魅力!
仏師である”快慶(かいけい)”の
魅力を一言で言えば
鎌倉彫刻様式の完成に重要な役割を果たし
日本仏像彫刻史上最高峰の
仏師集団:慶派の基盤を築き
日本の仏教彫刻芸術に
多大な影響を与えたきた
運慶と並ぶ最高の仏師であること。
さらに
快慶さんは
源平の争乱で焼失した東大寺の復興を果たした
東大寺の大勧進職(だいかんじんしき)
つまり最高責任者の日本の僧:重源(ちょうげん)上人に
帰依(優れた人格者に対して全身全霊で信仰をいただくこと)
して、自分自身を安阿弥陀仏(あんなみだつ)とも名のりました。
建久年間 (1190~99) の東大寺復興造仏では
兄弟子の運慶さんを助けて
正系仏師慶派(けいは)一門の繁栄に
大きな役割を果し
遠い地まで足を運び活動範囲を広げ
高齢で没するまで
多数の仏像創作の没頭した天才で
日本仏師業界に
なくてはならない人物と言えます。
※重源(ちょうげん)上人とは
源平の争乱により焼か落ちた
東大寺と大仏殿の再建を果たした
平安後期~鎌倉初期の浄土宗の僧侶です。
快慶「四天王立像のうちの多聞天」が格好いい!
この立身したお姿が実に凛々しい!

快慶 四天王立像のうち多聞天/出典:奈良国立博物館
本当に格好いい、四天王立像の多聞天。
流麗で美しいの一言ですよね。
現代のアニメの元祖とも言ってもいいですよね。
その魅力は、140センチ弱の体高なのですが
まさに、生きているとしか
言いようがない引き寄せる魅力に釘付けになるんです。
快慶のココがやっぱりスゴい!
ココが快慶の超魅力だと感じます。
まとめ
快慶(かいけい)さんは
わが国を代表する仏を彫る仏師のひとりであり
鎌倉彫刻様式の完成に重要な役割を果たした人物
として運慶(うんけい)と並び称されています。
我々日本人が世界に誇れる仏師・芸術家・作家で
あることを、あらためて痛感し
その感動をいただいています。
6月4日(日)まで、これまでにない最大級の
快慶さんの展覧会が奈良国立博物館で
開催されています。
実際に”快慶”さんの息吹を
目と体と五感で感じ取れる機会かと思います。
快慶さんと仏(ホトケ)の美意識に触れ
研ぎ澄まされたい方は・・・ぜひ。
では、また日本美意識本舗の美意識の達人たちの
世界でお会いしたいいと思います。
・・・・・・アオキシロウ
この記事の巻末に著者:アオキシロウの詳細プロフィール
を紹介していますので、ご覧ください(*゚▽゚)ノ